「日本本土最南端ってどんなところ!?」
「佐多岬って遠いって聞くけど、実際どうなの!?」
こんな疑問をすべて解決します。
どうも、日本全国47都道府県をたっぷり362日で旅した ”だいき”(@crayonblog1990)です!!
本記事では、鹿児島県『佐多岬』の全貌を深掘りします。佐多岬を丸一日かけて満喫したぼくが、アクセス方法をはじめ、現地の様子や見どころを全てまとめました。
この記事を読んで分かること
一読していただければ、佐多岬に訪れる前のリサーチはバッチリ。佐多岬について、手っ取り早く情報を収集したい方は、ぜひ最後までご覧ください!
佐多岬ってどんなとこ!?
鹿児島県大隅半島の先端に位置する『佐多岬(さたみさき)』。
”日本本土最南端” の地として知られる佐多岬は、霧島錦江湾国立公園の特別保護区に指定された、自然豊かなエリアです。
青く透き通る海、大海原に浮かぶ島々、薩摩半島にそびえる開聞岳など、360度広がる大パノラマ風景は、あなたの心を動かすこと間違いなし!!
佐多岬の豆知識
2012年までの佐多岬一帯は、一企業が管理運営する有料の公園でした。
その後、南大隈町に譲渡されたことで、無料で利用できる形態に変貌。さらに、老朽化していた施設が一新され、より快適に楽しめるようになっています!
2011年以前に行ったことがある方は、その変化を見るのも楽しいかも!
基本情報
所要時間 | 1~2時間 |
営業時間 | ・遊歩道 8:00~日没 ・観光案内所 9:00~17:00 ・駐車場 24時間 |
休業日 | なし |
料金 | 無料 |
MAP
リアル最南端!主要な観光地からだと、かなり時間かかりそうだね。
佐多岬への行き方
佐多岬が位置するのは、錦江湾を囲むように伸びる半島の先っちょ!
さぞ、行きにくい立地だと想像されますが、カーフェリーが充実しており、県内各所からさまざまなルートを検討可能です。
ただし、時間がかかるのがネック。
本項では、想定されるルートをそれぞれ解説するので、行き方に迷われている方は参考にしてみてください。
行き方はもう知ってるよ!という方は、佐多岬の施設紹介までスキップ。
1.自家用車・レンタカーを利用する場合
鹿児島県内で交通の要所となる3カ所を起点に、それぞれアクセス方法をまとめました。やはり、鹿児島県最南端だけあって、いずれも時間がかかります。
同じ県内なのに大移動だね。
鹿児島空港からのアクセス
- 一部高速道路利用(約2時間30分)
- 一般道のみ利用(約2時間45分)
鹿児島市内からのアクセス
- 桜島フェリー&一般道利用
【フェリー】鹿児島港から桜島港(約15分+待機時間)
【一般道】桜島港から佐多岬(約2時間) - 鴨池・垂水フェリー&一般道利用
【フェリー】鴨池港から垂水港(約45分+待機時間)
【一般道】垂水港から佐多岬(約1時間30分) - 一部高速道路利用(約2時間50分)
- 一般道のみ利用(約3時間10分)
フェリーの詳細は、下記サイトをチェック!
・桜島フェリー
・鴨池・垂水フェリー
指宿市内からのアクセス
- フェリーなんきゅう&一般道利用
【フェリー】山川港から根占港(約50分+待機時間)
【一般道】根占港から佐多岬(約40分)
フェリーの詳細は、下記サイトをチェック!
・フェリーなんきゅう
佐多岬の駐車場
- 無料駐車場あり(普通車30~40台収容)
2.公共交通機関でのアクセスは不向き
公共交通機関でのアクセスは、”頑張れば” 行けなくもない、これが結論。
旅人か物好きではない限り、おすすめしません。次のような条件でも楽しめそうと思った方は、挑戦してみてください!
- 主要ポイント(鹿児島市内等)から、路線バスやフェリーの乗継が必要
- 最寄りバス停「ふれあいセンター」から佐多岬まで、徒歩約60~90分
- バスの本数が少なすぎて、日帰り不可
- 佐多岬から最も近い民宿まで、徒歩約30分
ヒッチハイク狙えば、日帰りでも行けそう!
それ以前の問題。
周辺の路線バス情報は、下記ページをチェック!
鹿児島県南大隈町/バス時刻表
佐多岬にある7つの施設をご紹介
続いて、佐多岬一帯に整備された7つの施設について、ご紹介していきます。
佐多岬は、展望スポットが充実しているよ!
1.エントランス広場
佐多岬の入口である「エントランス広場」は、駐車場や観光案内所が整っています。さらに、ど真ん中にそびえる樹齢約80年のガジュマルが、南国感満点でお迎え!
精霊が宿ってそうな立派な木!
駐車場に隣接する三角屋根の建物は、24時間利用可能なトイレと売店を備えた観光案内所です。
南大隈町の観光情報や、佐多岬に関する資料展示のほか、軽食や地元特産品が販売されています。
駐車場奥に位置する休憩スペースは、眺望抜群のポイント!
展望台まで歩くのが難しい方でも、気軽に佐多岬の絶景を堪能できます。
2.遊歩道
「遊歩道」は、駐車場から展望台まで続きます。展望台までの距離が約800mあり、所要時間は徒歩15〜20分ほど。
多少のアップダウンはありますが、段差がないため歩きやすく、お散歩にちょうどいい道のりです。
道中には、国の特別天然記念物に指定されたソテツの群生地が広がっており、南国気分を味わえます。
3.御崎神社
遊歩道の途中に鎮座し、縁結びの神様として知られる「御崎神社(みさきじんじゃ)」。
小さな社殿ではあるものの、西暦708年に創建された非常に長い歴史がある神社です。
紅白の社殿の美しさと、ソテツに覆われた参道が見どころ。
木のトンネルの中を行く参道が素敵!
4.佐多岬展望台
佐多岬最大の見どころは、間違いなく「佐多岬展望台」。
2018年に完成した新しい施設で、屋内が休憩スペース、屋上が360度見渡せるデッキになっています。
このデッキから見る絶景が、たまらなく美しい。
目の前に広がるのは、透明感と青さが際立つ大海原。
荒々しい岩礁の上で、圧倒的な存在感を放つ白亜の灯台。
山容がもはや芸術的ともいえる、「開聞岳(かいもんだけ)」まで見通せます。
さすが”薩摩富士”。
エントランス広場から開聞岳を見ることはできません。
さらに、空気が澄んだ日には、屋久島や種子島など、周囲に点在する島々を捉えることもできます。
5.佐多岬灯台
佐多岬のシンボルにして、”日本の灯台50選”のひとつ「佐多岬灯台」。
佐多岬と名前に入っていますが、実際に灯台が建っているのは、岬の先に浮かぶ離れ小島(大輪島)です。その歴史は古く、初点灯は1871年。後の1945年に空襲で焼失しましたが、1950年に2代目が建造され、現在も海を守り続けています。
灯台に近づくことはできませんが、遠くからでも惹きつけられる、レトロで可愛らしい姿が魅力!
ずんぐりむっくりな感じのフォルムが可愛い!
6.灯台守広場
貴重な史跡が残る「灯台守広場」。
その名の通り、かつて灯台守のお家があった場所で、現在でも石造りの外壁が残されています。
広場があるのは、遊歩道の主要ルートを外れた先。つまりは、本土側(佐多岬)に位置しており、灯台が建つ大輪島ではありません。
え?灯台守はどうやって島に渡ってたの!?
なんと、かつて島と本土の間は、ゴンドラで結ばれていたんだそう。しかも、本土から中継の中之島へ、中之島から大輪島へ、2基のゴンドラが架けられていました。
現代の技術ならまだしも、明治時代のゴンドラって・・・。
想像するだけでゾッとしちゃう。
7.北緯31度線展望広場
”北緯31度”と”本土最南端”を示すモニュメントがある「北緯31度線展望広場」。
エントランス広場より、やや手前に位置する広場で、眺望はあまり変わりません。駐車台数も少ないので、記念写真をサクッと撮るポイントですね。
”北緯31度”といえば、インドのニューデリーやエジプトのカイロと一緒。佐多岬がとても温暖な気候であることをうかがえます。
時間帯別で見る、佐多岬の絶景
本項では、次の4つのシーンに分けて、それぞれの絶景と楽しむためのポイントをご紹介。佐多岬は、1日を通して表情を変化させます。
ぜひ、自分好みの絶景を見つけてみてね!
1.朝の絶景
すべてを黄金色に染める”朝の絶景”。
夜の名残が残る、青く薄暗い世界。徐々に夜明けが近づいてきます。
明るさと共に、彩りを増していく空。
撮影当日は、水平線上の雲が厚く、海上からの日の出を拝めず。しかし、雲の上の空は澄んでおり、遅れて太陽が顔を出しました。
朝日の強烈な明るさに、新しい1日を実感。
肝心の佐多岬は・・・。
強いコントラストを残しつつ、黄金の輝きを放つ姿に、神々しささえ感じます。
絶景と見事に調和した、純白の灯台も美しいこと。
清々しさとともに、自然のエネルギーを分けてくれたような、1日のはじまりにピッタリの絶景です。
2.昼の絶景
1日の中で、海の青さがもっとも際立つ”昼の絶景”。
特に、展望台の眼下に広がる海は浅く、透明度の高さがよく分かります。
この立体的な風景がたまらなく好き。
身近な絶景に加えて、約65km離れた屋久島が見えることもある佐多岬。
ぼくが訪れたときには、屋久島まで見通すことは叶いませんでしたが、2つの島をくっきり捉えることができました。
ひょうたん島みたい!
一方、開聞岳までの距離は約24km。目視でも、その近さを実感します。
異様なほど美しく、はたまた愛くるしささえ覚える、とても魅惑的な山。
開聞岳と佐多の青い海が生み出した、最高にお気に入りの1ショットがこちらです!
3.夕の絶景
儚き美しさに感動する”夕の絶景”。
夕暮れ時が近づくと、海の反射が落ち着き、昼間から見えていた島々がより鮮明になります。
昼間には気づかなかった、硫黄島の火口から立ち上る噴煙も確認できました。
あんなにも愛くるしかった開聞岳は、薄暗くなるとともに、どこか素っ気ないクールな雰囲気に・・・。
全然違う印象になるね。
刻一刻と変わる表情を演出してくれた太陽に、別れを告げます。
1日の余韻が残る、日の入り後の空。
海と空しかない佐多岬だからこそ、全身で感じられるこの世界観。最高です。
遊歩道に街灯がないので、早めに退散するか、懐中電灯を持っていくこと。
4.夜の絶景
宇宙が空を覆い尽くす”夜の絶景”。
日が沈んでも、佐多岬の絶景に終わりはありません。人里離れた辺境の地、光の影響が少なく、星空観賞にも絶好のポイント!
ぼくが撮影した日は、空の澄み具合としてはイマイチ。そうはいっても、満天といえる星空が辺りを包んでくれました。
うっすらと、天の川の姿も確認できます。
次の写真を見ると、山の向こう側から多少光の影響があるのが分かりました。
おそらく、指宿市か鹿児島市の街明かりと予想できますが、方向としては一部なので、特に写真撮影に支障は感じません。
もっとも絵になる灯台の上空は、果てしなく続く宇宙空間が広がっていました。
灯台がアクセントになって、とっても綺麗。
アクセス自体に労力がかかるスポット、かつ、夜間の訪問となれば、さらにハードルが上がるでしょう。
でも、こんな絶景見れたら全然良くない!?笑
写真好きなぼくがおすすめする、佐多岬の楽しみ方
さいごに、写真好きなぼくがおすすめしたい、佐多岬の楽しみ方を3つご紹介します。興味があるポイントをクリックしてみてください。
「②」の内容は、楽しみ方というより、写真撮影の簡単なコツをまとめています。
誰でもマネできるから、ぜひ試してみてね!
1.すべての絶景を効率的に味わおう!
「せっかく佐多岬まで行くなら、4つの絶景すべて見たい」
みなさん、そう思いませんか!?
思ったぁ!
そんな方に向けて、効率的に4つの絶景を楽しむためのスケジュールをご紹介します。
できるだけコンパクトかつ、観光客が少ない時間に寄せているため、理想的なスケジュールかと思います。
ぼく自身これを実践し、わずか16時間ですべての絶景を楽しみました!
佐多岬は、車中泊の観点でもメリットが豊富で、とても快適な環境です。
- 駐車場が平坦
- トイレが綺麗
- ほかの車がほぼいない(寂しくなるほど)
街灯がなく、トイレの照明がセンサー式なので、懐中電灯の持参をおすすめします。
真っ暗でこわい…と思うかもしれないけど、星空見る側からしたらとてもありがたい。
せっかく佐多岬まで行くなら、すべての絶景を欲張ってみませんか!?
2.感動をそのままに! ちょっとした意識で変わる写真撮影のコツ
「すごく感動して撮ったはずなのに、後々写真見返したら、あまりその感動が伝わってこない」と、お悩みの方いらっしゃいませんか。
これからお伝えするちょっとした意識で、写真の印象がかなり変わります!
本格的なカメラだけでなく、スマホカメラでも応用できる、基本的な2つのコツです。
- 水平を意識する
- 太陽に対する向きを意識する
それぞれ、簡単に解説していくよ!
①水平を意識する
はじめに、次の写真を比較してみてください。
- 水平を意識していない写真(1枚目)
- 水平を意識した写真(2枚目)
こうして並べてみると、写真の伝わりやすさに違いが見えてきませんか!?
単体で見た場合、違いとしてはっきり認識することはないかもしれません。しかし、写真の風景そのものを感じる前に、無意識的な違和感が生じてしまいます。
確かに1枚目の写真は、水平線に目がいっちゃう。
写真は、細かい設定や構図を考えれば考えるだけ、奥深く難しいものです。
とはいえ、「水平線を意識する」ことは、知ってるか知ってないかの差でしかありません。佐多岬ならなおさら、海の水平線が分かりやすい基準になってくれます。
とても簡単に、写真の印象を良くするコツなので、ぜひ実践してみてください!
②太陽に対する向きを意識する
写真撮影のとき、太陽に対する向きが変わることで、仕上がりの印象もまったく変わります。
- 順光(太陽に対して逆向き)
- 斜光(太陽に対して横向き)
- 逆光(太陽に対して正面)
意図する写真によって、適した光の向きが違うので、一概に良し悪しは語れません。あくまで、どれほど印象の変化があるのか、次の3枚の写真を見て、実感していただこうと思います。
はじめに、順光で撮影した写真。
真後ろから、太陽光が差し込む状態。全体的に反射が抑えられ、佐多岬周辺の海の青さ・木々の緑がよく伝わる仕上がりです。
続いて、斜光で撮影した写真。
真横から、太陽光が差し込む状態。順光に比べると、海面の反射は強まりますが、岩礁の陰影を強く表現できるため、荒々しく迫力のある仕上がりになりました。
さいごに、逆光で撮影した写真。
ほぼ真正面から、太陽光が差し込む状態。海面の反射が強く、全体的に白っぽい仕上がりになりました。神々しさやシルエットを強めるのに適していますが、海の青さを表現するには不向きです。
それぞれの特徴を知っていると、いつもとは違った表現も試せそう!
以上のように、時間帯だけではなく、太陽との位置関係によっても、写真の表現幅を広げることができます。
水平意識と比べると、少し難しいコツではありますが、ぜひ写真を撮る際に意識してみてください!
3.完全体の佐多岬を狙おう!
そもそも論ですが、佐多岬を楽しむためにもっとも重要なことは 天候です。
わざわざ片道3時間かけて、どんよりした風景を見に行きたくないですよね・・・。
それだったら、他の観光スポット行きたい!
佐多岬に行くなら、少しでも晴れ間が予想される日が最低条件。それを下回るようであれば、正直おすすめできません。
この記事を読んでくれたみなさんには、 ”佐多岬の完全体” を味わってもらいたいので、ぜひ天候にもこだわってみてください!!
おわりに
本記事では、日本本土最南端『佐多岬』について、徹底的に解説しました。
”日本本土最南端”というロマンに加え、いろいろな絶景が待ち受ける佐多岬。日本一周したぼくのなかでも、特に印象深いスポットの1つなので、自信を持っておすすめします!!
興味が湧いた!という方は、ぜひ足を運んでみてね。
ところで、本記事を読んでいただけたということは、ひょっとして「先っちょ」好きの旅人さんではありませんか!?
そんなあなたにおすすめしたい、もうひとつの岬があります。なんと、野生の馬が生息しており”馬の楽園”とも呼ばれる場所。気になる方は下記記事をチェック!